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クルマは調子によっていろいろなサインを発信します。
普段からクルマに乗っているからこそ「メカに弱い」という人でも、いつもと違うクルマからのサインに感覚的に気づくこともあります。
「ちょっと変かな?」と感じたら、すぐに整備工場で点検してもらいましょう。
重大な故障が起こる前に防ぐことができるかもしれません。
1.目を皿のように
A.排気ガスでクルマの健康チェック →白煙・黒煙
排気ガスはクルマにとって健康のバロメーターです。
いつもは無色の排気ガスに色を感じたら要注意。
エンジンの回転数が上がるにつれて白煙の量が増えるのはエンジン・オイルが燃えている可能性があります。
また、いつもより黒ずんでいるのはガソリンの不完全燃焼が原因のことも。
燃費や環境に悪影響を与えるので、すぐに整備工場に相談して、原因をつきとめましょう。

B.車体の下から漏れるのは? →冷却水・オイル
クルマの下の地面に何か液体が漏れていたらまずはどこが漏れているか、液体の状態はどうか、しっかり調べましょう。
無色無臭の液体で、エアコンを使っているときなら、除湿された水が排水されているためで、故障ではありません。
漏れた水が赤や緑の色をしている場合はエンジン冷却水の漏れが考えられ、オーバーヒートにつながる可能性があります。
また、オイル類の漏れは、原因がいくつか考えられるので、整備工場で点検整備してもらいましょう。

C.ランプが暗い? →配線抵抗・バッテリ低下・発電不足
ランプ類の点検時に、ヘッドライトなどが以前より暗く感じたら、
まずは汚れを確認し、それでも暗いようならバッテリーの劣化やオルタネータ(発電機)の不具合や電気配線のコネクター部分で電気抵抗が増加していることが考えられます。
バッテリーの場合は使用年数を考慮して早めに交換しましょう。
また、オルタネータ(発電機)の不具合は、走行できなくなる故障につながりかねないので、すぐに整備工場で点検整備してもらいましょう。
電気配線のコネクター部分の点検は整備工場で点検整備してもらいましょう。
2.鼻をきかせてね!
A.ゴムが焼けている? →ベルト類スリップ
走行中にゴムが焼けるようなにおいがしたら、ベルト類のスリップが考えられます。
ベルトがゆるんだり、冷却用のファンのベアリングが焼きついたりするとベルトがスリップしてゴムが焼けるだけではなく、オーバーヒートの原因にもなります。
すぐに整備工場に相談をしましょう。

B.焦げ臭い! →ブレーキ関係不具合
焼けるような焦げ臭いにおいがしたら、ブレーキ関係のトラブルの可能性があります。
パーキング・ブレーキをかけたまま走行したり、長い下り坂でブレーキを踏み続けたりしたときに起こりやすく、要注意です。
パーキング・ブレーキが原因のときは、ブレーキを解除し、点検しましょう。また、フット・ブレーキを使いすぎたときは、安全な場所にクルマを止め、ブレーキを冷やしましょう。
ただし、ブレーキ以外の原因も考えられます。
緊急事態発生の前ぶれですので、すぐに整備工場で点検整備を行いましょう。

C.ガソリンのにおいがする! →燃料漏れ
走行中にガソリンのにおいがしたら、燃料漏れのおそれがあります。
ガソリンのパイプは車体の下を通っているため、車両火災の危険があります。
すぐに、安全な場所にクルマを止め、救援を依頼しましょう。
3.耳を澄ませば...
A.エンジンルームから異音が! →ベルト類緩み
エンジンをかけたときに、“キュルキュル”という音が聞こえたら、ファン・ベルト等がゆるんでいる可能性があります。
すぐにエンジンを止めて、ファン・ベルト等がゆるんでいないか、または切れかかっていないか確認しましょう。
また、走行前にエンジン音を聞いて、エンジンの調子を判断するのも大切な点検です。
普段から愛車のエンジン音に耳を澄ませて覚えておくことが肝心です。

B.ハンドルを切ると音がする →パワステ関係不具合
ハンドルをいっぱいに切ったときに聞こえるグゥーグゥー音は、パワーステアリングの油圧音の可能性があります。
いっぱいに切ったときなど負荷がかかると作動音が発生します。
故障ではありませんが、負担をかけすぎるのは要注意です。
また、油圧ポンプのベルトがゆるんでいると“キュルキュル”という音がします。
整備工場でチェックしてもらいましょう。

C.走行中に軽い連続音がする →タイヤ異物
タイヤの回転に伴って聞こえるカチッカチッという連続音は、タイヤの溝に挟まった小石が原因のことがあります。
タイヤのすべての面を点検してドライバーなどで取り除きましょう。
音の原因が釘などの金属でとがっているものの場合は、パンクのおそれもあります。
その場合は整備工場などでタイヤの点検を依頼しましょう。
釘などの金属が刺さっている場合は整備工場へ行きましょう。
注意:
刺さっている釘、金属を抜くとタイヤの空気が抜けて走行できなくなることがあります。

D.ブレーキから異音がする →ブレーキ関係不具合
走り出したばかりの頃にブレーキを踏むと聞こえるザーという軽い異音は、ディスク・ブレーキの円盤状の部品(ローター)についたサビが原因かもしれません。
何回かブレーキを踏んで音がしなくなったら問題はないでしょう。
でも、ブレーキ・ペダルを踏むたびに、キィーキィーという金属音や、ゴーゴーという音がしたら要注意!ブレーキパッドがすり減っているか、足廻りの部品が損傷しているおそれがあります。
ブレーキ・ペダルを踏むたびに、異音がしたらすぐに整備工場で点検してもらいましょう。
4.体で感じる
A.決まったスピードで振動する →ホイールバランス不良
走行中、ある決まった速度になるとハンドルおよび車体が振動するのは、ホイール・バランスの狂いが原因です。
タイヤとホイールは微妙に重心が偏っていて、バランサーをつけて回転が偏らないようにしています。
このバランサーが外れたり、タイヤが摩耗してバランスが変わったりすると振動がおきやすくなります。
また、走行中にまっすぐ走っているつもりなのに右か左に流れるようなら、ホイールアライメントの狂いが原因です。
いずれの場合も整備工場で点検整備しましょう。

このように、普段何気なく乗っている車には注意すべきことがいっぱい。
できる限り故障や事故を起こさないためにも、日常のケアが非常に重要となります。
『なかなか時間が取れなくて・・・』
『車のことは良くわからなくて・・・』
そんな時に頼りになるのが街の整備工場です。
プロの目でしっかりと点検し、確かな技術できちんと整備を行いますので定期的に最寄の整備工場でチェックしてもらうことをお薦めします!